“悪夢”を見てしまう8つの原因
「誰かに殴られる」「犯罪に巻き込まれる」「犯罪者に追われる」「ナイフを突きつけられる」「大怪我をする」などの自分の生命の危険を感じる悪夢。
「悪口・陰口を言われる」「いじめられる」「上司に怒られる」などの自分の嫌なことを経験する悪夢。
「夢の内容は覚えていない・・・」けれど嫌な感覚が残る悪夢。
以上のような悪夢を見たことがある人は多いと思います。そしてそんな悪夢を見たほとんどの人は「もう悪夢なんて見たくない」と思ったはずです。
今回はそんな悪夢を見たくない人たちのために悪夢を見る原因を紹介したいと思います。
悪夢の原因
1、就寝状態・身体状態・精神状態が悪い
「苦しい」という気持ちが悪夢を引き起こすと言われています。
「うつぶせ睡眠」「重い布団を掛けている」「パジャマのサイズが小さい」などの状態は胸や腹が圧迫されてしまいます。胸や腹が圧迫されると、酸素供給能力が低下し、「苦しい」という気持ちが生じてしまいます。人はそんな苦しさから逃れるために寝返りをうつのですが、布団が狭かったりして、寝返りをうてない環境にあると、苦しいままになってしまいます。苦しい状態が続くということは「苦しい」という気持ちが生じ続けるということでもあります。
眠るとき、鼻が詰まっていたり、痰が絡みやすい状態でも「苦しい」いう気持ちが生じてしまいます。睡眠時無呼吸症候群や風邪の状態だと「苦しい」という気持ちが生じてしまいます。
寝心地の悪い敷布団、使い心地の悪い枕なども「苦しい」という気持ちを生じさせます。
寝室が暑かったり、寒かったりする「苦しい」という気持ちを抱いてしまいます。
ネガティブなことを考えることも人に「苦しい」という気持ちを抱かせます(うつ病などの精神疾患の人は不安・後悔・罪悪感などの感情に苛まれやすいため「苦しい」という気持ちを抱きやすい)
以上のような「苦しい」という気持ちが悪夢の原因になることがあると言われています。
2、ストレス
受験や就職、転職、転勤、昇格、降格などのストレスを感じやすい状況のとき悪夢を見やすくなります。
脳は寝ていても考える事を停止することはないので、起きているときに考えている不安要素を、そのまま夢にまで引きずってしまう傾向にあるといわれています。たとえば就職の不安を感じている人は「面接で失敗する悪夢」「職場でいじめられる悪夢」「就職に失敗し挫折感に苛まれる悪夢」などの悪夢を見る可能性が強くなります。
さらにストレスを抱えているときは熟睡できないことが多くなるため、夢を見やすくなります。夢を見る回数が増えれば、悪夢を見る確率が高くなります。
また寝る前に失敗のことを思い出したり、後悔したりするなどのネガティブな行為をすると悪夢を見やすいと言われてします。
会社員Aの悪夢
会社員Aは会社で失敗して、上司に怒られました。その夜、会社員は仕事で失敗する夢を見ました。その失敗は現実での失敗より酷い失敗でした。そして夢の中でも上司に怒られました。その怒られ方も現実より酷いものでした。
さらに次の日も失敗をする夢を見ました。現実と同じ失敗を何度も失敗する夢でした。そして失敗するたびに現実と同じように上司に怒られました。
会社員Aの中には、「また同じ失敗をするのではないか?」「さらにひどい失敗をするのではないか?」という不安がありました。その不安が「ひどい失敗をする悪夢」「同じ失敗を何度もする悪夢」という形で現れたのかもしれません。
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3、睡眠直前に食事をとる
睡眠直前に食事をとってから寝ると、悪夢を見やすいと言われています。
その原因は2つあります。
原因1・脳の血流が悪くなるため
睡眠中に胃が消化モードにはいると、胃に血液が集中し、脳に血液がまわりにくくなります。起きているときは眠くなる程度で済むのですが、寝ているときは血流量も減少するため、限られた血流が胃にとられてしまうと、脳が虚血状態になってしまいます。その結果、脳が限られた活動しかできずにストレスが発生し、結果として悪夢となってしまうケースが多いのです。
原因2・寝ているときは消化が悪いため
寝ているときは胃の消化が悪く、胃がむかむかします。これがストレスとなり、悪夢の原因になってしまう場合があります。
4、アルコール
アルコールも悪夢を引き起こす原因と言われています。
原因1・眠りの質を悪い眠り
アルコールは睡眠作用がありますが、同時に睡眠を浅くしてしまうという副作用もあります。浅い眠りの状態は夢を見やすい状態です。夢を見やすい状態が続けば悪夢を見る可能性が高くなります。さらにアルコールを飲むことで生じる「浅い眠り」の状態が長く続くと疲労回復力が低下し、疲労が残ってしまうことが多くなってしまいます。
人にとって疲労はストレスです。その疲労というストレスが悪夢の原因になる場合があります。
原因2・毒性の強いアセトアルデヒド
アルコールを飲むと体内にアセトアルデヒドが生じます。このアセトアルデヒドはアルコールの10倍以上毒性が強いと言われています。睡眠の前にアルコールを摂取すれば毒性の強いアセトアルデヒドが睡眠中に発生するということです。そんな毒性の強いものが体内に生じている状態が良い夢を見せてくれるわけがありません。
その毒性は飲むほどに強くなります。つまり、飲むほどに悪夢を見る可能性が高くなるということです。
5、タバコ
タバコを寝る直前に吸うと睡眠質を下げてしまいます。タバコには覚醒効果があるからです。
実験によると、喫煙者は非喫煙者に比べ、寝つくまでに約5分長く時間を要し、さらに睡眠時間は平均14分間短く、深い睡眠が14%少ないという結果が出ています。
タバコの覚醒作用のメカニズム
タバコの中に含まれるニコチンは、中枢神経や末梢神経、筋肉に広く作用します。脳では覚醒をもたらし、身体全体の血管を収縮させるため、血圧の上昇や脈が速くなるなどの変化を及ぼします。
ニコチンが体内で分解され、半減するまでには約2時間かかります。そのため、寝る2時間前にタバコを吸っても、ニコチンの半分は残っているため、寝つきが悪くなり、睡眠中に目が覚めやすくなってしまうのです。
タバコが原因で寝つきが悪くなり、睡眠の質が悪くなれば、悪夢を見る可能性が高くなります。
6、カフェイン
カフェインに覚醒効果があります。その効果の持続時間は8時間~14時間と言われています。
8時間睡眠が習慣になっている人が寝る前にカフェインを飲めば、寝ている間ずっと覚醒効果が続いているということになります。そんな状態で熟睡できるわけがありません。
7、薬
薬の中には眠り質を悪くする成分が含まれているものが存在します。
そもそも薬は心身の状態が悪いとき、あるいは心身の状態が悪いと思っているとき(思い込みに過ぎないときもある)に飲むものです。心身の状態が悪いと眠りの質も悪くなります。また心身の状態が悪いと思い込んでいる状態でも眠りの質は悪くなります。心身の状態が悪いと思い込んでいると不安を感じるからです。その不安が眠りの質を悪くします。そしてその不安が悪夢の原因となることもあります。
8、セロトニン不足
セロトニン不足による精神バランスの崩れ
セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑え、心のバランスを整える作用のある伝達物質で、セロトニンが不足すると精神のバランスが崩れて、暴力的(キレる)になったり、うつ病を発症すると言われています。
体内のセロトニンの量が減ると感情のコントロールが難しくなります。たとえば不安や怒りを抱いたときセロトニンの量が豊富にあればそのネガティブな感情を短時間で静めてくれます。でも、セロトニンの量が少ないとそのネガティブな感情が静まるまでの時間はセロトニンが豊富にあるときより長くなってしまいます。
ネガティブな感情が長く続けば、悪夢を見る可能性が高くなってしまいます。
メラトニン不足による睡眠の質の悪化
セロトニンはメラトニンというホルモンの元になる物質です。
メラトニンは、私たちを眠りに導いてくれる大切なホルモンです。そのメラトニンの生成に必要なセロトニンの量が減れば眠りの質が悪くなってしまいます。眠りの質が悪くなれば夢や悪夢を見やすくなります。
眠りの質を良くするためにはメラトニンの量を増やす必要があります。そのメラトニン量を増やすにはメラトニンの元となるセロトニンの量を増やす必要があります。
セロトニンを増やす方法
1、腹式呼吸
腹式呼吸を学ぶことによってセロトニンを増やすことができます。
2、太陽の光を浴びる
太陽の光にはセロトニンを増やす作用があるそうです。
3、運動をする
ジョギングやウォーキング、サイクリングなど一定のリズムで体や筋肉を動かすリズム運動をすると、心のバランスを整える神経物質の一つ「セロトニン」が生成され、不安感を軽くしてくれます。
4、セロトニンが増える食材を食べる
マグロ、カツオなどの赤身には、セロトニンを作るトリプトファンとビタミンB6両方がたっぷり含まれています。
5、サプリメントでセロトニン不足を解消
↑のサプリにはセロトニンを作るのに必要な「トリプトファン」を配合が配合されています。さらにセロトニンの分泌をうまく調整するといわれる「セントジョーンズワート」や優れたリラックス成分を含む沖縄の薬草「クワンソウ」などが含まれています。(詳しくは公式サイトをご覧ください⇒サプリ専門店 )