知ってましたか?「肋骨が歪む」ということを。
肋骨とは?
からだに肋骨は、左右12本ずつあります。これらの肋骨は胸郭の大きな枠組みを構成していて、前部では胸骨と結合し、後部では胸椎と結合します。前部で胸骨と結合していますが、第1肋骨〜第10肋骨は直接肋骨が結合しているのではなく、肋軟骨という軟骨を介して胸骨についています。 そして、第11肋骨と第12肋骨は浮遊肋骨と言われていて、胸骨とは結合していず、その名の通り浮遊しています。
肋骨の役割
1、外界からの衝撃から内臓を保護してくれる
ほとんどの脊椎動物には肋骨があり、外界からの衝撃から内臓を保護する役割を果たしています。
2、肋骨は、胸式呼吸をするとき、肋骨(ろっこつ)がとても重要な働きをしている
呼吸には、胸式呼吸と腹式呼吸があります。腹式呼吸では横隔筋の働きが中心ですが、胸式呼吸では、肋骨(ろっこつ)がとても重要な働き果たしています。
息は、吸おうとするときに呼吸筋が緊張して、肋骨の前面についている胸骨側に肋骨を引き上げます。すると、肋骨の中の無目の空間が広がり、胸の厚みが増して肺が膨らみ、そこで空気が入ってくるのです。
反対に、空気を吐き出すときには、呼吸筋の緊張がとかれ、筋肉が伸びると肋骨は胸骨にあたる部分が下がり、胸の厚みが薄くなって空気が吐き出される仕組みになっています。
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肋骨の歪みとは?
一見固そうに見える肋骨ですが、捻じれやスライド、上下の動きなどの複雑な動きをします。肋骨の中には、ミリ単位で動く骨もあります。そのため肋骨は、細かなゆがみが生じやすい部位です。その小さなゆがみは日常の些細な行動で生じます。その些細な行動を繰り返せば、ゆがみは大きくなり、やがて体に悪影響を及ぼすようになります。
肋骨の歪みの原因
1、姿勢が悪い
肋骨は全く動いてくれない骨ではなくて、体の姿勢によって肋骨の状態が変化するようになっています。そのため長時間、猫背などの悪い姿勢を続けると、肋骨に負担をかけてしまうため、歪みそしてねじれなどが発生してしまいます。
パソコンや事務などの作業は、下を向いて作業する時間が長くなりがちです。そのため気づかないうちに猫背状態になり、猫背状態のまま長時間作業しまうことがあります。猫背のまま長時間作業をするということは、長時間肋骨に負担がかけてしまうということです。長時間肋骨に負担をかければ、歪みが生じるリスクが高まります。
2、日常の癖
無意識に行う片足荷重、バック片掛け、足組み、女の子座り、アヒル座りなどが骨格を歪ませしまいます。自分の癖を把握しておくことが重要です。
3、寝方
寝方で特に横向きに寝るとき上の足が下の足の前に出てしまうと体が捻じれてしまいます。寝ている最中は何時間でも同じ体勢でいられるので、朝起きたら腰や背中が痛いということにもなりかねません。抱き枕などを足にかませるなどして体が捻じれないように工夫しましょう。
4、非対称性のスポーツ
スポーツはほとんどが非対称性ですが、特にゴルフや投球などの体の捻じる動作で肋骨の歪みが発生してしまいます。スポーツが終わったら念入りにストレッチなどをしその日の歪みはその日の内に取り除くことが重要です。
肋骨の歪みが原因の症状
1、姿勢の悪さ、猫背、反り腰
猫背は肋骨が下に落ち込んだ閉じた状態、反り腰は肋骨が前に跳ね上がった開いた状態のことです。もちろんこれに左右差や捻じれが加わり複雑な肋骨の歪み方を起こします。
2、背中の痛み、ぎっくり背中
俗にいうぎっくり背中や通常の背中の痛みなどは、肋骨が必ずと言っていい程捻じれています。人間の体は捻じれに弱いので少しの捻じれでも痛みが発生します。
3、腰痛、ぎっくり腰
肋骨の歪みの影響は、腰にも及びますので、腰痛や肋骨が歪んだまま慢性化するとちょっとしたくしゃみなどでぎっくり腰を発症する場合があります。
4、肩こり、頭痛
肋骨の歪みの影響が首の骨(頸椎)や肩甲骨付近に行けば、肩こりや肩甲骨のこりが発生します。ひどい場合は痛みを伴い、強い筋肉のこりが脳への酸素供給量を減少させ脳が酸欠状態となり頭痛が発生します。
5、自律神経の異常
肋骨が歪み、首の骨(頸椎)まで歪むと首の脇にある自律神経が圧迫されたり、捻じれたりし、自律神経のバランスが狂い自律神経の異常が起こることがあります。
6、内臓の機能低下
暴飲暴食などで内臓が機能低下を起こし肋骨を歪ますこともありますが、肋骨が先に歪んで内臓の機能低下を引き起こすこともあります。
7、股関節、膝の疾患
肋骨が歪むと骨盤も同時に歪みますので、骨盤が歪むとその影響は、股関節や膝などの足にも及ぶことがあります。
歪んだ肋骨を矯正する方法
1、肋骨の間の筋肉をストレッチ
肋骨の間にある肋間筋を柔軟にするストレッチ。肋骨がよく動くようになり、胸郭が広がりやすくなります。
2、肩こり改善!肋骨の歪みをとる体操
やり方
1、座った状態でも立った状態でもできる体操です。自分にとってやりやすい状態を選択してください。
2、座った状態(立った状態)で、なるべく肘を曲げずに両腕を後ろに回します。それを10回ほど繰り返してください。
3、左手を上げてください。その状態のまま上体を右に倒してください。その状態を大きく息を吸ったり吐いたりしながら、10秒キープしてください。
4、右手を上げてください。その状態のまま上体を左に倒してください。その状態を大きく息を吸ったり吐いたりしながら、10秒キープしてください。
3、ろっ骨エクササイズKaQiLa~カキラ~
ろっ骨エクササイズ「KaQiLa~カキラ~」は、“ろっ骨”を中心とした全身の関節を効果的に動かすことで、身体の高い機能改善効果を実現したエクササイズ・プログラム。ヨガのように、ゆっくりとした動きにもかかわらず、まるでエアロビクス運動をしたかのように、血流が促進され、代謝が向上されます。
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