人のまばたきに隠された役割
まばたきの回数⇒1分間に平均約20回
私たちは1分間に平均約20回(子供では1分間につき約5 – 18回、大人では男性が20回、女性が15回程度)ものまばたきをしています。
1回につき0.3秒の視覚入力が遮断されるので、起きている時間の約1割は暗闇で過ごしていることになります。
瞬きの種類
まばたきには3つの種類がある
1・普段我々が無意識におこなう周期性まばたき
2・音や光、風などの刺激をきっかけに起こる反射性まばたき
3・意識的におこなう(ウインクのような)随意的まばたき
まばたきの役割
目の角膜を涙で潤す/汚れた涙を外へ運ぶ
瞬きはまず、角膜を刺激し涙腺からの涙の分泌を促す働きをしています。
涙の膜はなにもせずに10秒ほど過ぎると、所々にすき間ができて角結膜が露 出した部分が生じてしまいますが、瞬きをすることで涙が角結膜全体に均一に押し広げられ、すき間ができるのを防いでいます。
汚れた涙を涙点(目頭 にある涙の排出口)へ運ぶのも、瞬きの働きです。
光を遮断して網膜・虹彩筋・毛様体筋などを休める。
目の運動の間に起こる“像のボケ”を感じさせないようにしている
まばたきの回数が増加・減少する心理状態
まばたきが増加する状況
・ストレスを感じ、緊張しているとき
・ウソをついているとき
・その話題を嫌がっているとき
・好意を持っている人を前にしているとき
まばたきが減少する状況
・ものごとに集中しているとき
・考えをまとめているとき
・驚いているとき(まばたきが急に止まる)
・他のことを考えているとき
実は「まばたき」には謎があった
眼球を潤すだけなら1分間に3~4回のまばたきで十分らしい。
それなのに人は、15~20回もまばたきをする。
その理由がわかっていなかった
でも、最新の研究でその理由が少しだけ明らかになった。
(すべてが明らかになったわけではない)
最新の研究で発見されたまばたきの役割
大阪大学と情報通信研究機構との共同実験
10人の大学生を対象に約30分の映像を見せながらfMRI(機能的磁気共鳴画像装置)で脳の血流の変化を計測した。まばたきは赤外線カメラでとらえる。
実験結果
まばたきの約4秒後、安静にしている際に働く部位の血流が増えた。映像に注意を向けると血流の増えた部位の活動はおとなしくなった。
まばたきをすると、周囲に注意を向けていた状態から安静状態に瞬時に切り替わる。まばたきを終えると、また元に戻る。
以上の結果から、まばたきは新たな情報を受けとめるために脳をリセットする役割を果たしているとみている。
真っ暗な映像を見せる実験をしてもこのような現象は起きなかったため、この結果は、まばたき自体の影響とみている。
現段階では、脳への影響の詳細は不明。
この実験結果が真実ならば人が15~20回もまばたきをする理由が「新たな情報を受け取るために脳を一時的に休ませている」ということになる。残念ながら、上記の実験だけではこの理由の真偽を明らかにすることはできない。
個人的意見
だが、目を閉じているだけでも脳波がリラックスモードの「α波」に切り替わると言われている。もし、この説が本当なら、まばたきにも脳を一時的に休ませる効果があっても不思議ではないと僕には思える。